コンクリート圧送工事とは
建物の基礎となるコンクリートは、ミキサー車によって柔らかい生の状態で建設現場に搬入されます。固められる前のコンクリートをフレッシュコンクリート、または生コンクリート(生コン)と呼び、それらをポンプ車の油圧で所定の型枠内に流し込みます。この一連の作業をコンクリート圧送工事と呼びます。
固まっていないフレッシュな状態の生コンクリートは品質が変わりやすく、適切に扱うにはコンクリートへの深い知識が必要です。弊社はコンクリート圧送工事業を専門にしておりますので、ぜひお任せください。
建設現場では、生コンクリートを構成するセメント・水・砂・砂利などの各素材が分離しないようにミキサー車で撹拌されながら、コンクリートポンプ車の圧力によって型枠内に流し込まれます。
この「混ぜて流す」作業は簡単に見えますが、精度が建物の強度に直結するため責任重大です。
当社には、ベテランの作業員が在籍しております。すべての現場において正確なコンクリート圧送工事をご提供するために、これまでに培った知識や技術を活かして対応いたします。
コンクリートポンプ車について
コンクリート圧送工事で必要不可欠なのがコンクリートポンプ車です。ポンプ車とはエンジンの力で油圧を発生させ、液状の生コンクリートを勢い良く圧送させるための機械が付いた車両のことです。消防車のポンプが有名ですが、建設現場で使われるのはコンクリート専用のポンプ車になります。
コンクリートポンプ車には、遠い箇所や高い箇所へコンクリートを送るためのブームと呼ばれる長い輸送管がついたものや、狭い現場でも活躍できるブームなしのコンパクトな配管車があります。これらの車両の扱いには特別な知識・技能が必要となりますが、弊社では専門のオペレータが作業を進行しますので安心してお任せいただけます。
コンクリート打設の事前準備
コンクリート打設工事は、事前準備がきわめて重要になります。
というのも、コンクリートを流し込んでしまった後ではやり直しが難しいためです。
コンクリート打設工事に向けた事前準備で、とくに重要なのは、打設計画と配筋検査の2点です。
打設計画
コンクリート打設にあたり、施工当日の打設計画書を作成することが重要です。
コンクリートの配合や打設量、当日の施工人員、そして現場と生コン工場の移動時間など詳細な計画を行います。
また、打設方法には、ポンプ車で圧送する方法やクレーンを使ってバケットで運ぶ方法などがありますが、どのような方法で打設するのか現場の状況から決定する必要があります。
さらに、配置図面に重機や生コン車、誘導員などを落とし込み、シミュレーションをしておかなければなりません。
道路へ配置する場合、早めに道路使用許可の申請を行い当日までに取得しておく必要があります。
配筋検査
コンクリート打設前には、鉄筋が設計図面通りに配置されていることを確認する配筋検査を必ず行います。
なぜなら、配筋が適正でないと完成後に十分な強度が得られない可能性があるためです。
鉄筋の位置や種類、固定状況、かぶり厚さなど、設計図面通りになっているか、また法律に違反していないかなど、すべて確認する必要があります。
コンクリート打設工事の施工手順
コンクリート打設工事は、当日の施工も適切な手順に則って行わなければなりません。
・受け入れ検査
・打ち込み
・締固め
・仕上げ作業
STEP1 受け入れ検査
コンクリート打設の当日には、工場から生コン車に積載して運搬するケースがほとんどです。
工場へは構造計算をもとに決定した配合で発注しますが、実際に搬入された生コンクリートが適切な品質を確保できているか検査を行います。
納品書を確認したのち、スランプ試験や空気量試験、塩化物量試験、圧縮強度試験などを行い、所定の品質を満足しているかを検査します。
STEP2 打ち込み
コンクリートは製造の直後から硬化が始まるため、打ち重ねの間に時間がかかってしまうと一体化できない可能性があります。
打ち重ねで一体化できなかった継ぎ目部分のことを「コールドジョイント」といいますが、これは施工に原因がある不具合となります。
そのため、打ち重ね間隔については許容時間が設定されており、その時間を超えて打ち重ねないよう配慮しなくてはなりません。
STEP3 締固め
コンクリートを型枠内に打ち込んだら、隅々にまで行きわたるよう締固めを行います。
基本的に締固めは、振動機(バイブレータ)を挿入し内部で振動を発生させる方法で行われます。
ただし、振動機(バイブレータ)が使用できない場合は、型枠の外側から振動を加えるなど確実に締固めの作業を行う必要があります。
とくに打ち重ね部分には、振動機(バイブレータ)を使って一体化を図り、コールドジョイントが起こらないように配慮しなくてはなりません。
また、打ち込み時などコンクリート内部には多くの気泡が入り込みますが、振動を加えることで気泡を取り除けるため、仕上がり品質の向上にも寄与します。
STEP4 仕上げ作業
打設されたコンクリートの表面を、こてやトンボを使って均一に整える仕上げ作業を行います。